面接の極意|落胆しない心構え

面接は対等

転職活動に当たって注意しなければならないことがある。それは採用される側だからと云って下手に出過ぎないことだ。

傲慢は勿論以ての外だが、謙遜過ぎるのもいけない。

へりくだり過ぎると、判断を誤る原因になるからだ。

面接の極意

経営者が直接採用活動に当たる場合もあるが、多くの場合は従業員だ。つまり、入社すれば、あなたの仲間になる人である。

経営者でも従業員でも言えることだが、聖人君子であるわけでは無い。

おかしな行動や無礼な質問をすることもある。

そんな時には、恐縮しないで、

この会社は実際のところ大丈夫なのだろうか。

こんな性質たちの悪い人間を大切な採用担当に当てるなんて・・・。

こんな具合に面接者を冷静に見定めるくらいのゆとりは欲しい。

さもないと、折角の面接で、相手はあなたのことをしゃかりきになって知り、見定めようとしているというのに、当のあなたは訪れた企業の実態を知ることができないことになる。

面接者※をあるがままに見られるくらいの余裕があれば、あなたを面接に迎え入れた会社の環境から、様々なことを読み取ることができる。

※ 面接官という言葉が好ましくない気がする。そこで面接者とした。「官」という文字が、「務め」という意味合いだけに留まっていれば良いが、些か公的な響きを覚える人も少なく無いのではないか。

落胆しない心構え

ブラック企業は言うに及ばず、おかしな会社を見極められれば、あなたの方から見切りをつけ、内定すらも辞退する選択肢が生まれてくる。

内定辞退は売れっ子だけの特権ではない。どんな転職希望者も自身に相応しくないと判断したならば積極的に内定は辞退すべきだ。

ところが世にブラックと呼ばれる数多あまた問題企業に、辞退せず就職してしまう転職希望者は少なく無い。

へりくだり過ぎ冷静さを欠くから一段低いところから見る形になる。

一段低いところから見るということは、上から見るものよりも視野は狭くなり、相手が見えなくなるということだ。

ブラック企業を見極めるためにも、対等と云う意識は最低限必要なのだ。

好かれたくない

少なくとも面接者を対等な存在とし、あなたが相手を見極め、自分に相応ふさわし相応しくないと判断していれば、仮に断られたとしても、傷ついたりしないだろう。

寧ろ、おかしな企業に好かれなかったことを誇りにすら思えるだろう。

ブラック企業に好かれたりしたら、ゾッとしないだろうか

あなたが入りたい会社だからこそ、断られると落胆する。

ところが、入りたくない会社が断ってきたとしても痛くも痒くも無いだろう。ひょっとしたら嘲笑ちょうしょうの対象※になるすらかもしれない。

※ 見せかけの好条件の実態を看取し、嘲笑したことがある。ブラック企業は、騙されて言うことを聞く人間を求めるので、真実を見抜く人間は要らない。わざわいの種になるからだ。

面接の意味

そう考えると、あなたが応募した企業をきちんと見極められれば、面接で不採用になった場合のショックはかなり少なくできる。

あなたの面接に赴いた企業が、そうそうあなたのお眼鏡にかなうとは思えないからだ。

見極める為に

だから決して切羽詰せっぱつままった気持ちになってはいけない。

いつもあなたは訪れた会社を品定めするつもりで見る。そんな気持ちであれば、圧迫面接も怖くない。

寧ろ、狂気的に見えるだろう。圧迫面接をする企業にまともなところは無い。(¶ 面接に来た人はお客様|隠れた潜在顧客を見落とすな|経営について考える

面接時に起こったこと、入社前に起こったことは、入社後も繰り返し起こる。

企業の特質を看取

これはデジャブではない。その企業の特質なのだ。だから頻繁に遭遇する。

入社前の失礼、非礼、無礼は、入社後に必ず起こる、それも繰り返して。

相手に敬意を払えない採用活動をするような企業は、入社後もきっとあなたをぞんざいに扱うだろう。

採用担当から全て読め

一般に企業が採用担当に優秀な人材を割くのは、採用活動を通じて企業が見られ、その見られ方で、入社してくる人材、将来の会社を支える人材が決定されてしまうからだ。

採用活動の重要性が分からない企業、或いは優秀な人材を置いてすらもぞんざいになってしまう企業は、あなたからお断りすべきなのだ。

対等の意識

あなたが選択権を持ち、企業を見極めるのだと思えば、面接時には雰囲気などに飲み込まれないで済む。

傲慢に見えない程度に、対等であることを意識する。

面接とは、採用していただく為に行くのでは無く、あなたが働くに相応しいところかを見極めに行くものだ。

あなたがそう心掛けられれば、自然と面接では積極性が出て、まともな相手なら好印象を持つだろう。※

※ 単に従順で、文句を言わないだけの人材を求めている企業には、好かれないかもしれない。先に「ブラック企業に好かれるとしたら、ゾッとしないだろうか」と触れたのは、ブラック企業に好かれるには好かれる理由があるからだ。

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