集中すること。
それ自体は悪いことでは無い。
ところが集中した結果、視野が狭くなってしまうとしたらどうだろう。
その場合は、良いことでは無いのは明らかだ。
転職でもそうだ。
転職の重要性をしっかりと噛み締めて転職活動に専念することは良いことだ。
だがともすると転職活動の重みに飲み込まれてしまってはいないだろうか。
転職は間違いなく人生の一大事ではあるが、転職が人生の全てでは無いのだ。
本質的には1社が決まれば良い
転職活動を続ける。
思うように活動は進まない。
応募したいと感じる求人自体がまばらだし、意を決して応募し、面接に漕ぎ着けても募集要項の内容と著しく異なる。
これは近頃ではよくあることかもしれない。
面接に行かれるのならまだ好い方で、書類選考で落ちることが少なく無いという嘆きがあるかもしれない。
言いっ放しの外野には耳を貸さない
煮詰まったあなたに対し、無責任な外野の人々は、
転職活動に苦労は付き物。
もう少し頑張りなよ。
などと言う。
事の重大性をしっかり理解した上で、転職活動に専心し続けた結果、煮詰まってしまっているというのにもかかわらずだ。
これ以上どうすれば好いと言うのだ。
本音は
気晴らしをして直ぐに英気を養える状態なら良いが、ほとほと転職活動に嫌気が差してしまうこともある。
そうなると
応募は束 で考えない
これまで何度も履歴書、職務経歴書を作成し、企業に応募してきた。
10社ならまだまだ良い方で、リーマンショック直後や東日本大地震直後の頃などは、100社応募しても内定が得られないなんてこともあった。
こんな風に応募を纏めて
たった1社
そんな時、気持ちを楽にする方法がある。
どうすれば良いか。
現実としては希望する企業1社から内定をもらいさえすれば好い。
このことを
つまり、たった1社だけ。たった1社から内定をもらいさえすれば好い。
たった1社から内定をもらって入社を決めさえすれば、あなたの現在の悩みは
このことを改めて思い出す。
たった一つでも幸運を掴みさえすれば好いのだ。
幸運が何度も繰り返される必要は無い。
焦点
何を今更当たり前のことをと思うかもしれない。
当たり前のことでも、焦点を定めてしっかり認識することで解消される問題もある。
漠然と、これまでの転職活動とこれからも続く転職活動、これを併せて闇雲に想像するから、ウンザリしてくる。
だから、転職活動は、
- 1社1社への応募の積み重ねからなっているということ
- 本質的にあなた合った1社に内定をもらいさえすれば十分であること
をもう一度しっかりと噛み締めたい。
転職活動一連の作業に慣れが生まれ、マンネリ化する。
1社1社の応募が、10社のうちの1社みたいな位置付けになってくる。
本来ならば1社1社の応募は、独立していて個別的なもの※なのに、10社まとめて応募しなければいけない気分になってくるというわけだ。
※ 1社応募して選考から外れたとしても次の応募とは何のつながりもない。面接で失敗しても、次の応募では面接者はそれを知らないのだ。
初めから10社に応募するということでは無く、1社1社応募し、結果10社になるということなのだが、ニュアンスの違いは汲み取ってもらえるだろうか。
本質的に、応募も、就職も、最終的には1社が問題だということ。
複数同時に応募では!?
では、先程、少し触れたリーマンショックや東日本大地震直後の空前の就職難の時期には、転職コンサルタントから
常時、10社くらいは同時並行で応募しておいた方が良いですよ。
とアドバイスされたことがある。
矛盾!?
「同時並行で10社に応募せよ」は、「1社1社応募し、結果10社になる」と矛盾するように感じるかもしれない。
ところが、一つの現実の異なるところに光を当てただけなのだ。
つまり、現実に達成しなければならないことは、1社1社渾身の応募をすることであるのに対し、「同時並行で10社に応募せよ」では、応募後の思わしくない結果に対する過度の落胆を抑制するものだということ。
転職活動に嫌気が差したら、1つ1つの積み重ねであることに焦点を当てて奮起する。
一方で、転職活動が通常通り行える状況なら、効率化を目指し、転職期間の短縮を目論んで、同時並行で進めようと奮起するのだ。
分りにくいかもしれないので、喩えて説明しよう。
コンサートで演奏家にアドバイスするとする。
緊張でガチガチになっていれば、肩の力を抜いてとか、リラックスした方が好いとアドバイスするだろう。
一方で、緊張感が感じられない状態なら、気を引き締めてとか、緊張感を持てとアドバイスするだろう。
どちらも目指すところは、適度な緊張感を持って、演奏するということなのだ。
転職活動でも同様だ。
ここまで読んで、十分に気が晴れたなら、転職活動を再開すれば好い。
¶ 転職が早期に成功する効率的な活動方法 が参考になるだろう。
まだ少し気が楽になった程度と云うのなら、無理はせず、このページをブックマークするなどし読むのは後々にしたら好いだろう。今はのんびりと過ごした方が後々により精力的な転職活動が再開できるだろうから。